キリンのまだら

1933年に上野動物園に初めてキリンが登場したころのちょっと古い話。初めてキリンを間近に見た平田森三という物理学者は自分が研究していた「ひび割れ現象」がキリンの模様によく似ていることに気づき、キリンの模様はキリンが成長する過程で外部の成長が内部の成長に追いつかなくてできたひび割れだと言う理論を発表し生物学者から反発され炎上しました。平田の書いた「キリンのまだら」という本が面白いです。また、平田の先生の寺田寅彦は自分の家の白黒まだら猫の黒色の部分の形を象った布でぬいぐるみを造り、その縫い線が受精卵の分裂時のひび割れに似ていることから細胞レベルでの影響を考えました。素朴でとても興味深く感じました。それで、あらためて身の回りの「ひび割れ現象」を探して見ました。今まで全く気づきませんでしたが、道路は「ひび割れ現象」の宝庫でした。①は近くのファミマの入り口の白線。②はアスファルト道路のひび割れ。確かにキリンの模様によく似ています。不思議な話です。

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